こんな状態を受け入れてから、毎日行っているのが、ナミさんかロビンちゃん宛と思って書く手紙だ。
これが今の俺の生命線かもしれない…


Ma belle etoile〜オレの輝ける星〜




ナミさん、お元気ですか?
オレは、一応、元気、です。
ナミさんは今どちらにいますか?
シャボンティ諸島であの男によって次々と消されましたが、ナミさんもやはり同じ運命をたどってしまったのでしょうか?
もし、オレのように一人ぼっちで見知らぬ土地に飛ばされているのでしょうか?
今ナミさんがいる場所はどこでしょうか?

ワいやオレはモモイロ島という島に飛ばされました。
人生最大の試練の真っ最中です。
今のツラさに比べれば、数々の戦いですら楽に思えるほどです。
詳しく話すのはワタいやオレの命に代えてもできないことなので話しませんが、精神のダメージは肉体のダメージを超えるという事を身をもって体験しています。

そんな辛くまた孤独に打ち震えるワタいやオレは、毎夜空に輝く金星をナミさんだと思って見つめています。
昔から美を司る女神、ヴィーナスの名を冠する惑星だけあって、数々の星の中で一際瞬き輝いています。
そう、まるで、ワタシいやオレたちクルーの中のナミさんの様にです!!!
今日も西の空に宵の明星として輝いておられました。

今夜も空に輝くヴィーナスが西の水平線へと沈み、一旦お休みの状態なのでナミさんの化身である金星を拝む代わりにこうして手紙を認めている次第です。

星を見ていると思うのです。
ああ、ナミさんは今どこにいらっしゃるのだろう?って
ワタシいやオレのように辛い境遇に置かれていないでしょうか?
いつもいつも堂々巡りになるのですが、ナミさんのことを考えると気が気じゃありません。
決して他人のことを考えて現実逃避したいわけでない、はずです。
もしワタシ以上の苦難と戦っているとしたら、まずはワタシが代わって差し上げなくてはならないのに…
今のこの身がもどかしいです。

そう、明るい話といえば、私はようやく今の自分の置かれている状況が把握できかけたことです。
ですが、まだ把握「しかけている」だけなので、今すぐに事態が進展するわけではありません。
むしろ個人的には後退しているかも・・・
なのでどうやって、ナミさんに、皆に再び会うことができるかという問題に対しては・・・




「サンジーヌ、今日もまた憧れの君へのラブレターを認める時間?」
「あらナンシー。そうよ、今心の中で素敵な方とランデヴー中よ〜〜〜。」
「そう〜。恋は乙女のビッグエキスだからね〜〜〜。
 でも夜更かしはお肌のタ・イ・テ・キよ〜〜〜。そろそろ夢の中でランデヴーなさ〜い。」
「ありがとう、ナンシーそうするわ。」


オレの部屋の前を通ったナンシー【男、それもおっさん】がドアから灯りが漏れているので声を掛けたようだ。
オレも随分とオカマを演じるのも慣れてきたな。
郷に入れば郷にしたがえだ。

ふと今日の手紙を読み返してみる。
するとだんだんと言葉遣いが女のものになっている気が、す、る。

なみさん。オレもう限界かも。
こうしていつの間にかオレという男の人格が消されていくような気がしてくる。

お願いナミさん。
へるぷ み〜!!!!!






題名は10数年前のヅカのショーから。
その時に私の美しい星という直訳ではなく輝ける星という意味で刷り込まれていました。
中身はカマバッカ王国にいるかの人で。不憫だと思う。私程度まで馬鹿にされて(笑)
サンジーヌって何か頭に残っているんですがどっかにでてたかなあ?
まあ、おだっちはもっと愛のある展開があるに違いない!
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